長崎の心療内科 もとやま心のクリニック FLOWER GARDEN10月号 アロマテラピーの楽しみ方

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面接室からのたより

FLOWER GARDEN-10月号 ―アロマテラピーの楽しみ方―

(2009年10月09日掲載)  アロマテラピーとは具体的にどうやって使用するのでしょう。アロマテラピーで利用する「精油」は、一般的には、1ml〜10ml入りの小瓶の中に入って販売されています。「アロマオイル」と書いてあるだけでは、合成の香りである場合も多いので注意が必要で、その場合は香りを楽しむ目的にのみ使用してください。アロマテラピーでは100%植物から抽出されたものを用い、商品の瓶や箱に100%の表記があるか・植物の学名が書いてあるか等で確認することができます。精油は香りを楽しむほか、皮膚から吸収することで薬理作用が期待できます。

●芳香浴

 芳香浴は、芳香成分を空気中に拡散させることで鼻から脳に芳香成分を取り入れ、好きな香りを楽しんだり、その成分の薬理作用で心身のバランスを整えたりします。
 アロマポットや熱湯を入れたマグカップに精油を1〜5滴たらし、空気中に揮発させます。
アロマポットには、キャンドルや電球の熱で香りを揮発させるオイルウォーマー、霧とともに空気中に拡散させるアロマミストデュフーザーなど様々な商品があります。デザインや使用する場所によって選ぶのも楽しいものです。

―院内に漂う香りの中から―

ベルガモット
 甘さの少ない爽やかな香り。柑橘系の中でも大人向きで辛口な印象。
 紅茶のアールグレイの香り付けに使われています。
 心が沈んで情緒不安定な日に、おススメの精油。不眠、興奮、落ち込み、心配、情緒不安定、うつ状態、後悔の念、マタニティケア、ストレス、便秘、下痢、消化不良、腸内ガス、食欲不振、ニキビなどの症状のときに。精神面への作用も大きい精油ですが、消化器系の働きそのものも強化します。特に神経性の胃腸の問題に用います。心の状態と胃腸の働きは密接に関係しているので、精神的に負荷がかかったときに起こりやすい便秘や下痢、疝痛(差し込むような痛み)、過食傾向や逆に全く食欲を失ったときにもOK。消臭効果があり、デオドラント用のローションなどにも用いられます。
ゼラニウム
 バラに似た香りの中にミントを思わせる、グリーンでハーバルな香り。過度に内向的だったり、または興奮し過ぎていたりと、気持ちが大きく揺れてしまい心と体がアンバランスだと感じる日におススメの精油。
 鎮静、鎮痛、自律神経調整作用、抗うつ、抗けいれん、抗炎症、皮脂分泌調整、収れん、止血、抗菌、抗ウイルス、抗真菌などの作用があります。興奮、不安、無気力などの心の不調には、副腎や視床下部に働きかけ、ホルモン分泌や自律神経のバランスを調整して、心と体との両面を整えてくれると言われています。リンパや静脈を強壮し、体内の余分な水分や老廃物の排出を助ける働きがあるので、むくみや肥満傾向があるときに他の精油とブレンドして入浴、オイル塗布に用います。蚊よけにも香りを拡散して用います。収れんして止血する作用があり、傷や鼻血・痔の応急手当に役立ちます。月経不順、月経痛、PMS(月経前緊張症)がある方には、痛みを軽減してくれる香りです。しわ・しみ予防、皮膚の若返り、皮脂バランスの調整作用があり、スキンケアによく使われています。乾燥肌・オイリー肌の両方に使えます。
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