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面接室からのたより

コラム「LOUNGE-11月号」怒りについて―@

(2024年11月7日掲載)

  今年は秋に入っても気温が高い日が多く、日によって体感気温も大幅に変わり、体が疲れやすくなっている方も多いのではないかと思います。体が疲れているときは、気持ちに余裕がなくなり、イライラや怒りを感じやすくなることもあります。今回は、怒りのコントロール、特に怒りの伝え方について取り上げたいと思います。

・怒りを伝える際には、語彙を増やして、“強い言葉”を避ける。
怒りの表現の仕方が「ムカつく」のみだと、少し肩が当たっただけの怒りも、親密な相手から裏切られた怒りも同じ表現になります。「急なことで戸惑っている」「わかってもらえず悲しい」など、自分の感情を正しく認識し、相手に伝えられるようになれば、相手に気持ちが伝わり、何より自分が楽になります。ただし、自分の気持ちを伝えるときに、決めつけたり、強い言葉を使ったりするのは禁物です。「あなたはいつも〜」「絶対に〜」といった根拠のない思い込みからくる言葉は、相手の反感をかってしまいます。相手のことではなく、自分の感情を中心に伝えるようにしましょう。
*強い言葉の言い換え例
「あなたは絶対に失敗する」⇒「このままだと失敗する確率が高い」
「あなたはいつも遅刻する」⇒「この前も遅刻したから心配している」

・怒りの裏にある本当の気持ちに目を向ける
怒りを感じた際、本来の気持ちを伝えることに加えて、「こうしてほしかった」というリクエストを伝えることがおすすめです。仕事ぶりが評価されなかった場合、「評価をしてほしかった(リクエスト)」「思ったより評価が低くて困惑しています(気持ち)」と、リクエストと率直な気持ちを伝えると、相手を不快にすることなく本音を伝えられます。
怒っている相手の話を聞くときも、リクエストと気持ちに着目するとよいでしょう。相手の怒りの元となった感情を推測し、「〇〇な気持ちはわかる」と共感できると相手は安心します。そのうえで、相手のリクエストを確認しながらできるだけその実現に協力する姿勢を表すことで、建設的に話を進めていくことができます。
*今回ご紹介した内容は、「アンガーマネジメント見るだけノート(監修:安藤俊介)」を参考にしています。当院の待合室でも読めますので、ぜひご覧ください。

(心理 A K 記)

―待合室で読める本から―

「お医者さんが薦める免疫力をあげるレシピ」 大塚 亮著  三空出版
免疫力をいい状態に保つためには、毎日の食事でしっかり栄養をとることです。この本では、栄養と体の働きをご紹介しながら、免疫細胞が喜ぶレシピをまとめています。簡単にできるものばかりですから、毎日の食事づくりの参考になります。
「アンガーマネジメント見るだけノート」安藤 俊介著  宝島社
怒りに対する考え方、付き合い方から、激情に駆られて怒ることなく、スマートに注意したり、意思を伝えたりする方法まで、イラストで丁寧に解説しています。
「心と体を癒す ハンドケア&マッサージ」 池田 朋子著  ス-ル
簡単に実践できるハンドマッサージのテクニックを紹介し、その効果をくわしく解説しています。手を癒すことで得られるリラックス効果を、日常生活に取り入れてみてください。
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