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面接室からのたより

コラム「LOUNGE-9月号」うつ病について@

(2020年9月1日掲載)

 うつ病とは、一般に気分の障害を基本症状とする疾患です。

 私たちは日常生活の中で、気持ちが落ち込んだり、憂うつになったりすることはありますが、時間の経過とともに少しずつ落ち着いていきます。しかし、うつ病の方は、気分の落ち込みや興味・関心の喪失、思考停止などの精神症状、不眠や食欲不振などの身体症状が長期間続き、仕事や学校、家庭生活で支障をきたし、いつも通りに生活することが難しくなっていきます。

  うつ病を発症するきっかけとしては、環境要因(対人トラブル、仕事や家庭など環境の変化、お金の問題、死別体験など)、身体的要因(身体的な病気、慢性的な疲労、ホルモンの変化など)、遺伝的要因などが考えられます。また、結婚や出産、就職や昇進、新居への引っ越しなどポジティブに捉えられる出来事も、発症のきっかけとなることがあります。

 うつ病を発症しやすい性格の傾向として、まじめ、責任感が強い、完璧主義などが考えられます。頼みを断れずに色んなことを抱え込んでしまったり、臨機応変な対応が苦手で自分自身を追い込んでしまってストレスが溜まり、心身のバランスを崩してしまったりすることがあるようです。しかし、これらの傾向がなくてもうつ病を発症する可能性はあるので、日頃から自分のこころと身体のサインに目を向けるようにしましょう。

 また、表情が暗い、反応が遅い、落ち着かない感じがある、飲酒・喫煙量が増えるなど、周りから見て気づくサインもあります。親しい人や身近な人を見ていて「いつもと様子が違う」と感じたら、話を聴く時間を作るなど、気にかけてあげてください。

(心理 Y S 記)

―待合室で読める本から―

「雑談の苦手がラクになる 会話のきっかけレシピ」  牧岡 治子著  大月書店
仕事の時間より、休憩時間が苦痛であったり、何か話そうと思いあせって疲れたり、人づきあいが重たく感じることがあります。他人と適切な距離を取れるようになるために、雑談を使うときの技術や小さな工夫を知ることに役立ちます。
「食事を変えてラクラク解決!脱うつレシピ」  大塚 亮著  三空出版
原因不明のうつ症状で悩まれている方や発達障害と診断されている子どもたちの中に、栄養不足が関与していることがあります。栄養療法をもとに必要な栄養についての知識やレシピが掲載されています。
「Dr.クロワッサン 免疫力を強くする、疲れない体のつくり方」  マガジンハウス
疲れたままでは、免疫力の低下につながります。疲れない体づくりに欠かせない食材と簡単レシピや深い眠りに導くストレッチ法、いつも働き続ける脳の休息法など疲れない体をつくるためのちょっとしたコツが掲載されています。
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