長崎の心療内科 もとやま心のクリニック コラム「LOUNGE-12月号」ゆううつな気分を遠ざけるために

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コラム「LOUNGE-12月号」ゆううつな気分を遠ざけるために

(2018年12月3日掲載)

 今年も残りひと月となりました。もう12月、やっと12月、人によってそれぞれ感じることは違うと思いますが、どのような1年を過ごされたでしょうか。だんだんと寒さが厳しくなり、日の出ている時間が短くなり、年末で忙しくなり、体調を崩したり気分が鬱々としている方もいるかもしれません。そこまで深刻でないにしても「自分はもしかしたらうつ病かなにか精神的な病気かもしれない・・・」と感じている方、憂うつな気分が続いている方、何かしらのストレスを抱えておられる方がこのページを見られているのではないかと思います。

 深夜までの残業、運動不足、夜型生活などを送っていると、人は無気力になったり、不定愁訴が起こりやすくなります。その状態が続くと、うつ状態になる可能性も出てきます。平日は仕事や人間関係でストレスまみれ。疲れやストレスは放っておくとたまる一方です。貯金とは違い、うれしくない話ですね。今回は、ゆううつな気分を予防するために、普段の生活の中でできるストレスリセットの方法を紹介したいと思います。ストレスリセットのポイントは、@太陽の光、A運動、B自発性、C癒し、D達成感の5つです。特に週末は普段の疲れからダラダラと寝て家にこもったりしがちな人もいるかと思いますが、これはストレスリセットとしてはおすすめできない過ごし方です。たまにであれば、疲れをとる意味で有効ですが、毎週のようにダラダラと過ごしていると、リセットではなく生活リズムが狂ってストレスが溜まりやすくなります。なので、まずは朝いつもどおり起きて太陽の光を浴びること、適度に体を動かすことが大切です。合わせて、自然の中に身を置いて癒しを得る、さらに達成感を得られればベストです。心地よい疲れで快眠につながり、翌朝の気分が軽くなるのを実感できるようになります。

 ストレスリセットのキーワードは「STRESS」。Sports:体を動かす習慣が元気の土台をつくります。Travel:遠出しなくとも中休みのちょっとした外出や散歩でも気分転換になります。Rest&Recreation:疲れを感じたら、好きな飲み物を飲んで少し休憩。仕事帰りの遊びも有効です。Eating:頑張ったごほうびにおいしいものを食べる、そのおいしいという快感情を人と共有できるとなお効果的です。Speaking&Singing:友達と話す、歌うなどして声に出すことで気分がスッキリします。Smile&Sleeping:「笑い」は体だけではなく脳の活性化にもつながり、ストレス撃退に最適です。眠ることもストレス対策には重要で、脳がリラックスできます。

 また、どうしても外出したり運動したりする気力もない、という人は生活習慣の改善として、睡眠と食事を見直すとともに、アロマなど香りで心を癒す方法と、基礎体温を上げて心をタフにする方法もあります。いずれも体のコンディションを整えて、ストレスに負けない体づくりが目的です。基礎体温が35℃台の時は代謝が落ちている時で、その状態ではストレスに負けてしまいます。ストレス撃退の体づくりをこころがけて、新年に向けて残り1か月を過ごしてみてはいかがでしょうか。

(心理Aya.T 記)

―待合室で読める本から―

「ストレスマネジメント入門」  島悟、佐藤恵美 著  日本経済新聞出版社
職場でのストレスを知り、積極的に働きかける方法について、1.ストレス要因を減らす、2.緊張を緩和する、3.ストレスに強くなる、3つのカテゴリーに分けて解説しています。
「職場ストレスでへこまない実践テクニック」  佐藤恵美 監修  エクスナレッジ
職場ストレスの全体像を知り、認知的対処法、アサーション、コミュニケーション、セルフリラクゼーションなどの項目に分け、対人関係に焦点を当てた改善策を提案しています。
「急激なストレスからお腹を守る腸内リセット術」  松生恒夫 著  ソフトバンククリエイティブ
急激なストレスを感じたときの腹痛や下痢、嘔吐など胃腸症状の起こる仕組みと対処法について明らかにし、ストレスから腸を守るための運動療法やリラクゼーション法について紹介しています。
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