長崎の心療内科 もとやま心のクリニック コラム「LOUNGE-6月号」アドラー「嫌われる勇気」

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コラム「LOUNGE-6月号」アドラー「嫌われる勇気」

(2016年06月06日掲載)
 心理学者のアルフレッド・アドラーが提唱する「アドラー心理学」を基に、私たちが日頃抱えている人間関係の悩みをシンプルに解決し、“嫌われる勇気”を持ちながら自分らしく生きるための方法を紹介した本です。そもそも私たちは、「嫌われたくない」と思いながら日々を過ごしています。にもかかわらず、嫌われる勇気を持つことを勧める理由はどこにあるのでしょうか。「アドラー心理学では、嫌われる勇気を持つことこそが、幸せな人生につながる」と、この本の共著者で哲学者の岸見一郎氏は紹介します。周囲の人たちから嫌われないようにするには、常に周りの人の顔色をうかがう必要があります。それでは、“ありのまま”の自分として生きることは難しくなるし、物事の責任を人のせいにしてしまいかねません。好かれようと思うと、他人の期待に応えようと振る舞ってしまいます。その結果、本来の自分を出せなかったり、我慢ばかりが続いたりして、ストレスをためてしまいがちです。そこで必要になるのが、嫌われる勇気なのです。
 嫌われる勇気を持つために、まず必要なのは「自分にとって譲れないポイント」をハッキリさせることです。“好きなことや嫌いなことは何か”、“どんな振る舞いをしているときの自分に対して「価値がある」と思えるのか”など、自分の軸になるものを見極めた上で、その価値観に合った言動を心がけてみましょう。とはいえ、嫌われる勇気を持つ上で注意しなくてはいけないこともあります。それは「自分の意志をきちんと伝えること」と、「自分の価値観を周囲の人たちに押しつけて、他人を変えようとすること」とは違うと理解しておくことです。私たちは基本的に、他人を変えることはできません。周りの人たちに自分の価値観を無理強いしたりすることは、人間関係のトラブルのもとです。変えられるのは自分だけです。人間関係は相手があって初めて成り立ち、自分のものの見方や捉え方を変えることが、日々の言動を変えることにつながります。そして多くの場合、自分が変わると周囲の人も変わらざるを得なくなります。アドラー心理学は『勇気の心理学』です。自分が変わる勇気を持つことで、人間関係の悩みは薄らいでいくかもしれません。
 「嫌われる勇気」で人間関係を良くする5つのポイントがあります。(1)他人からの評価を気にしない。周囲の評価を気にする限り、自分よりも他者のことを優先してしまい、心が不安定になりがちです。人の評価を気にしなくなると、人間関係のストレスはぐっと軽くなります。(2)自分の価値観をハッキリさせる。自分の価値観が揺らいでいる人ほど、周囲に流されてしまいがちです。まずは「好きなこと、嫌いなことは何か」「どんな行動を取っているときの自分を“好き”と思えるか」を考えてみましょう。(3)他人を変えようとしない。「嫌われる勇気」が必要とはいえ、自分の素直な気持ちを伝えることと、わがままを言って人を動かすこととは違います。自分の意志を尊重すると同時に、相手を尊重することも大切です。(4)「今、ここ」を大切にする。「目の前のことに一所懸命に打ち込んでいる人は、人間関係に悩む余裕すらないものです。今できることに真剣に、丁寧に取り組むことで、不要な感情を手放すことができます。(5)自分と他人とを比較しない。劣等感とは、周囲の人と自分とを比較することから生まれます。これも『対人関係の悩み』です。比較をし続ける限り、他人の言動や行動が気になってしまい、“嫌われる勇気”も発動しにくくなります。
(「日経WOMAN」より抜粋)

―待合室で読める本から―

「嫌われる勇気―自己啓発の源流「アドラー」の教え」(ダイヤモンド社) 岸見 一郎 古賀 史健 著
フロイト、ユングと並び「心理学の三大巨頭」と称される、アルフレッド・アドラーの思想(アドラー心理学)を、「青年と哲人の対話」という物語形式を用いてまとめた一冊です。欧米で絶大な支持を誇るアドラー心理学は、「どうすれば人は幸せに生きることができるか」という哲学的な問いに、きわめてシンプルかつ具体的な“答え”を提示します。
「アドラー100の言葉」(宝島社) 和田 秀樹 監修
「誰かに認められたい」という承認欲求と、「空気を読まなければいけない」という同調圧力の悩みにヒントを与えてくれます。「人間の悩みはすべて対人関係の悩み」とまで言い切ったアドラーの、日常に生かせる100の金言を味わうことができます。
「マンガでやさしくわかるアドラー心理学」(日本能率協会マネジメントセンター) 岩井 俊憲 他著
  『7つの習慣』のコヴィーや、『人を動かす』のカーネギーなどに影響を与えた、「自己啓発の祖」ともいえるアドラー心理学が、マンガと解説のサンドイッチ形式で、楽しみながら学べる1冊です。
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