長崎の心療内科 もとやま心のクリニック コラム「LOUNGE-12月号」うつ病予防のための運動習慣

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コラム「LOUNGE-12月号」うつ病予防のための運動習慣

(2012年12月07日掲載)
  「ブレスローの7つの健康習慣」とは、広く世界に知られている身体的・精神的健康に関する社会・文化的要因です。定期的運動に加え、禁煙、適度の飲酒、間食をしない、7〜8時間の睡眠など7つの項目からなります。うつ病やうつ状態にも、生活習慣が発症と関連し、定期的な運動を行わない者は行う者より抑うつ状態を呈する割合が明らかに多いことがわかってきました。運動はうつ病予防だけでなく、うつ病の治療にも利用されており、復職に向けたデイケアでは定番のプログラムです。
  自らジョギングや水泳などを日常的に取り入れている関係もあり、面接において、特にうつ病圏の方には話題にするようにしています。万歩計を用いて、30分から1時間程度の散歩から始め、天候の良いときにはジョギング、慣れてきますとジムなどを利用することも効率的です。特に冬場は外に出ることがつらいので、自宅や室内でできるメニューが実践しやすいようです。目的を持って運動すると、自然と達成感を味わうことが可能となり、できない自分ができる自分へと変化します。
  生理学的には運動が抗うつ薬と同様に、脳内物質のセロトニンやノルアドレナリンのレベルの調整をすると考えられています。心理的には達成感が得られることで、自己肯定的考えが優勢となり、悲観的な考えが影を潜めます。これらのことから、多少の不安を感じても、困難に立ち向かっていこうという姿勢が強化されます。生へのエネルギーが低下した状態に陥らないため、たとえ陥ったとしてもそこから抜け出すことを容易にするために、定期的な運動は大変役に立つようです。

―待合室で読める本から―

「体脂肪燃焼術-部屋トレ&糖質オフで焼き尽くす」(日本文芸社) にちぶんムック
会社、自宅、喫煙所、場所を選ばず、時間もかからず行えて効果も実感できる、実践に重きを置いた内容です。筋肉の鍛錬と基礎代謝のアップに効果的です。
「一生太らないストレッチ」(日経BP社) 日経ヘルス
うつ状態で動かなくなると、筋肉が硬くなり、基礎代謝が落ちることで体重が増えてきます。本書では、ストレッチによる身体を柔らかくするための最善の方法を紹介しています。
「スロトレ完全版」(高橋書店) 石井直方著
現代人はカラダを動かさなくなったため、どんどんこわばってきています。そんな状態で運動してもつらいでしょう。本書では、こわばりをほぐす方法を伝授し、気持ちいい体づくりを徹底サポートしています。
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