長崎の心療内科 もとやま心のクリニック コラム「LOUNGE-4月号」「ありのままの自分」について

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面接室からのたより

コラム「LOUNGE-4月号」 ―「ありのままの自分」について―

(2012年4月9日掲載)
 誰かに喜んでもらうため、誰かの幸せのために、自分さえ我慢すればうまくいくと思っていませんか?自分ではない何かが、次第に心の中に沈殿し、いつもモヤモヤとしたイライラを感じていませんか?もし1年の寿命と告げられたとき、今のままの自分で良いのですか?
結婚して、母親として子供に恵まれ、経済的には夫に支えられ、友人や家族との楽しい時間を過ごせている、あるいは父親として家庭を持ち、職場では同僚や先輩との交流のなかで社会的な役割を果たし、時間に追われているがそれなりに充実している、そのような私たちに訪れる一瞬の疑問符。たとえば、子供の頃より両親や同胞・友人達との間で培われてきた「自分」が、誰かの期待に応えるために頑張っている自分であることが理解されたとき、心の片隅にいて見守っているもう一人の自分に気づくことがあります。この外側の役割を演じているこころの内側にあるものが「ありのままの自分」です。大変傷つきやすく、滅多に表には出てこないし、日常の生活に追われているときは影を潜めています。
普段私たちは、嫌なことがあるとイライラし、つらいことがあると憂うつになり、過去の出来事にとらわれたり、起きていない将来の不安を先取りしたり、こころは常に活発に動いています。そのようなこころの動きをしばらく止めることができれば、傍らにいるのにこれまで気づかなかった自分が自己主張し始めます。食物に水をあげるように、内面に関心を注ぐと、気持ちが潤いエネルギーで充満されます。
生活のなかでは、自分のペースでのウォーキング、日記やブログをつける、読書や瞑想、音楽や絵を描くことなどが役に立つでしょう。ちなみに私の場合、日にわずか30分程度ですが、誰からも邪魔されることのない重力から解放された時をもつようにしています。また、心療内科の待合室や面接室は、言わば表舞台である日常から離れたところにある「楽屋裏」のようなものです。そこで過ごされる時間は「ありのままの自分」への架け橋にもなりますので、再び自分らしさを取り戻すことが期待できます。

―待合室で読める本から―

「「やめられない心」依存症の正体」(講談社) クレイグ・ナッケン 著
依存症を進行する病気と捉え、快感追求型と権力追求型に分けて解説しています。回復のための鍵が示されます。
「その習慣を変えれば「うつ」は良くなる」(講談社) 佐々木 司 著 
睡眠や運動・ライフスタイルなど、生活リズムや生活習慣の改善による「うつ」からの回復を、セルフケアできるようにアドバイスしています。
「老人性うつ」(PHP新書) 和田 秀樹 著
認知症に比べ、治療が可能なうえ、死のリスクがはるかに大きい高齢者のうつ病について、心理、症状、そして薬物治療・認知療法について詳説されています。
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